【線形代数】行列の基本演算を学ぼう!

本記事では行列の基本演算について解説しています。目次は以下の通りです。

行列の足し算

行列の足し算について説明します。行列の足し算の方法は各要素ごとを足す方法です。具体的には次のような形です。

$$ \begin{bmatrix}
4 & 1 \\
2 & 9 \\
\end{bmatrix}+
\begin{bmatrix}
2 & 0 \\
1 & 7 \\
\end{bmatrix}\\
=\begin{bmatrix}
4+2 & 1+0 \\
2+1 & 9+7 \\
\end{bmatrix}\\
=\begin{bmatrix}
6 & 1 \\
3 & 16 \\
\end{bmatrix}$$

行列の引き算

行列の引き算について説明します。
行列の引き算の方法は各要素ごとを引く方法です。
具体的には次のような形です。

$$ \begin{bmatrix}
4 & 1 \\
2 & 9 \\
\end{bmatrix}-
\begin{bmatrix}
2 & 0 \\
1 & 7 \\
\end{bmatrix}\\
=\begin{bmatrix}
4-2 & 1-0 \\
2-1 & 9-7 \\
\end{bmatrix}\\
=\begin{bmatrix}
2 & 1 \\
1 & 2 \\
\end{bmatrix}$$

行列のスカラー倍

行列のスカラー倍について説明します。
そもそもスカラーとはただの数字のことです。なので、小学校のときから扱っていた整数や実数などはスカラーになります。逆に行列やベクトルなど数字を長方形でまとめた集合体はスカラーではないです。スカラー倍は具体例を下に書きます。

$$ 2\begin{bmatrix}
4 & 1 \\
2 & 9 \\
\end{bmatrix}\\
=\begin{bmatrix}
2\times 4 & 2\times 1 \\
2\times 2 & 2\times 9 \\
\end{bmatrix}\\
=\begin{bmatrix}
8 & 2 \
4 & 18 \
\end{bmatrix}$$

なので、スカラー倍というと行列×行列ではなく、実数(スカラー)×行列となります。
行列×行列に関しては別の記事で参照してください。

練習問題

最後に練習問題を解いてみましょう。

1.$$ \begin{bmatrix}
-1 & 11 & 4\\
0 & 3 & 3\\
\end{bmatrix}+
\begin{bmatrix}
12 & 0 & 2\\
-1 & 4 & -2\\
\end{bmatrix}$$
2.$$ \begin{bmatrix}
0 & 1 & -4\\
-2 & 13 & 1\\
1 & -3 & 4\\
\end{bmatrix}-
\begin{bmatrix}
4 & -1 & 3\\
12 & -7 & -10\\
0 & 3 & 4\\
\end{bmatrix}$$
3.$$ \frac{1}{2}\begin{bmatrix}
10 & 6 & -14\\
-2 & -8 & 10\\
2 & -4 & 4\\
\end{bmatrix}$$

解説
1.$$ \begin{bmatrix}
-1 & 11 & 4\\
0 & 3 & 3\\
\end{bmatrix}+
\begin{bmatrix}
12 & 0 & 2\\
-1 & 4 & -2\\
\end{bmatrix}\\
=\begin{bmatrix}
-1+12 & 11+0 & 4+2\\
0-1 & 3+4 & 3-2\\
\end{bmatrix}\\
=\begin{bmatrix}
11 & 11 & 6\\
-1 & 7 & 1\\
\end{bmatrix}$$
2.$$ \begin{bmatrix}
0 & 1 & -4\\
-2 & 13 & 1\\
1 & -3 & 4\\
\end{bmatrix}-
\begin{bmatrix}
4 & -1 & 3\\
12 & -7 & -10\\
0 & 3 & 4\\
\end{bmatrix}\\
=\begin{bmatrix}
0-4 & 1-(-1) & -4-3\\
-2-12 & 13-(-7) & 1-(-10)\\
1-0 & -3-3 & 4-4\\
\end{bmatrix}\\
=\begin{bmatrix}
-4 & 2 & -7\\
-14 & 20 & 11\\
1 & -6 & 0\\
\end{bmatrix}$$
3.$$ \frac{1}{2}\begin{bmatrix}
10 & 6 & -14\\
-2 & -8 & 10\\
2 & -4 & 4\\
\end{bmatrix}\\
=\begin{bmatrix}
\frac{1}{2}\times 10 & \frac{1}{2}\times 6 & \frac{1}{2}\times -14\\
\frac{1}{2}\times -2 & \frac{1}{2}\times -8 & \frac{1}{2}\times 10\\
\frac{1}{2}\times 2 & \frac{1}{2}\times -4 & \frac{1}{2}\times 4\\
\end{bmatrix}\\
=\begin{bmatrix}
5 & 3 & -7\\
-1 & -4 & 5\\
1 & -2 & 2\\
\end{bmatrix}$$

まとめ

本記事のポイントを以下にまとめます。

・基本演算として足し算、引き算、スカラー倍がある
・足し算引き算は各要素ごとに対して操作を行う
・スカラー倍はかけ算とは異なる

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